東京ピーターパン(小路幸也)満足度:☆☆☆★

東京ピーターパン
登場人物は、何となく厭世気分に囚われたままホームレスになってしまった60歳の元・伝説のギタリスト、その正体を知りつつそれとなく生活を見守る五十代の交番勤務の警察官、中小印刷会社勤務でカラオケが得意な30代のサラリーマン、メジャーを夢見ながらなんとかバンドを続けたい20代のベーシスト、自宅のお寺の土蔵に引きこもる高校生男子と20代のその姉。
このバラバラな面々が、ある事件をきっかけに大集合、一晩だけの作品を協同で仕上げる・・・。
今、こうやって主だった登場人物の説明を書きながら読み返してみると「こんな偶然、いかにも小説っぽいよなー」とか思ってしまうが、読んでいる最中はそう感じさせない。
いつもながらの小路作品、際どいシーンやバイオレンスも無いから子供でも大丈夫。バンド好きになるかも?