連続殺人鬼 カエル男(中山七里)満足度:☆☆☆★

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)
 作者が代表作『さよならドビュッシー』で2009年このミス大賞を受賞し、人気作家の仲間入りしたことは結構有名らしい。で、この年の大賞を最後まで争っていた『災厄の季節』という作品も驚いたことに同じくこの作者の作品で、後に改題して出版されていることを知り、以前からどうしても読みたかった。それがこの『連続殺人鬼 カエル男』。
 登場する埼玉県警捜査一課の渡瀬と古手川は、悪の弁護士・御子柴礼司シリーズ第1作目『贖罪の奏鳴曲』にも登場していたから、懐かしいようなスッキリしたような変な感慨に浸りながら読み始めた。
 終盤のどんでん返しは相変わらず鮮やか。いや、時系列では本作が先だから“相変わらず”ってのは変か・・・。
 しかもどんでん返しじゃ足らないどんでんどん?返し。
 ただし、かなりグロいので子供向きではない。タイトルの「カエル」っていう名詞にグロさを中和する力が有る様な気がするが、ダメなものはダメ。