冬天の昴(あさのあつこ)満足度:☆☆☆★

冬天の昴
 シリーズ5作目。らしい。何といつの間にか4作目を読み忘れていた。。 
 主人公はシリーズを通じて、癖はあるが切れ者の若い同心・木暮信次郎と、ワケありの元武士で今は小間物屋の跡継ぎとなっている清之介。
 本作では、信次郎の後輩同心が遊女と心中する。シリーズお馴染みのキャラ・お仙の元亭主の死に方との類似性に疑問を抱いた信次郎は、無理やり清之介を巻き込んで捜査に入り込んでいく・・・。
 このシリーズに惹かれたのは、1、2作目で清之介の過去のダークっぷりの描写が多くて、その強さ非情さが要因の半分。
 3作目あたりから、清之介のダークサイドが影を潜めて普通の商人になってしまった様に感じていたが、本作はより信次郎中心なので全体的に「落ち着いた感じ」。
 信次郎が同心なのでダークサイド全開の清之介とは並び立たないのは分かるけど、もどかしい。