妖の華（誉田哲也）満足度：☆☆☆★

　発行年が比較的新しいのに未読だなと思って買ったら、何とデビュー作だった。
（以下「BOOK」データベースより）
ヒモのヨシキは、ヤクザの恋人に手を出して半殺しにあうところを、妖艶な女性に助られる。同じころ、池袋では獣牙の跡が残る、完全に失血した惨殺体が発見された。その手口は、3年前の暴力団組長連続殺人と酷似していた。事件に関わったとされる女の正体とは?「姫川」シリーズの原点ともなる伝奇小説が復刊。・・・
　本作は、第2回ムー伝奇ノベルス大賞優秀賞受賞作らしい。確かに姫川シリーズの関西弁刑事・井岡や、モルグのドクター（名前忘れた）も登場するけど、姫川シリーズの原点ってよりは、やっぱりエログロさとラストの儚さがこの作家さんの原点だよな、って感じた。デビュー作だから原点なのは当たり前なんだけど。
　読後感が強いから、心身共に健康な時に読みたい作家さん。